水系ディップコート液を用いた透明チタン酸バリウム薄膜

抄録

ペルオキソクエン酸チタン錯体と酢酸バリウムを用いて安定なゾルゲルコート液を作製した。従来法では、これらの混合水溶液は不溶性の錯体を形成してしまうため、ゾルゲル法のコート液に使用することはできなかったが、今回pHを調整することで、安定なチタン酸バリウム水系ディップコート液となりうることを見出した。石英ガラス基板上へ成膜した結果、均一性、透光性に優れた透明チタン酸バリウム薄膜を得た。また、XRDにおいてチタン酸バリウム単相であることが確認された。