抄録
カオリン‐水酸化マグネシウム系、カオリン‐タルク‐アルミナゾル系、水酸化マグネシウム‐アルミナゾル‐シリカゾル系の三種類のコーディエライト組成原料泥漿から、ディップ法及びロールコート法によって、アルミナ基板上にコーディエライト膜を作製した。XRD測定の結果、いずれの原料をもちいた場合でも、熱処理温度1200℃~1400℃の範囲で、アルミナ基板上にコーディエライトは生成した。また、基板上におけるコーディエライトの配向性を調べた結果、原料泥漿を厚く塗布して作製した試料においては、原料泥漿によってコーディエライトの配向性が異なった。一方、原料泥漿が薄く塗布された試料においては、いずれの原料泥漿を用いた場合でもコーディエライトは特定の方位に配向する傾向がみられた。コーディエライト組成泥漿が薄く塗布された場合では、基板表面のアルミナ粒子がテンプレートとして機能していることが推察される。