抄録
近年,我々はZnやTiを含有したガラスに欠陥を導入した結晶化ガラスの作製に成功し,欠陥が発光特性などの物性に大きな影響を与えることを報告してきた.
非線形光学結晶Bi2ZnB2O7の化学両論組成であるBi2O3-ZnO-B2O3系ガラスにおいてTG-DTA測定を行った結果,ガラス試料の結晶化および結晶の融解時において酸素に起因すると考えられる顕著な重量増減を確認した.本研究ではBi2O3-B2O3-ZnO系試料において,XPS,顕微ラマン散乱分光により電子状態および構造解析を行うことでガラスおよび結晶化試料の構造変化に関する議論を行う.