日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 2E07
会議情報

CSD法によるPMN薄膜の作製と不均一ナノ組織の解析
*木口 賢紀中村 崇昭宇佐美 徳隆内田 寛坂元 尚紀脇谷 尚樹鈴木 久男今野 豊彦
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
塗布熱分解(MOD)法によるPPb(Mg1/3Nb2/3)O3(PMN)薄膜成長条件を探索し、SrTiO3(001)単結晶基板上にエピタキシャル成長した薄膜の作製にを行った。収差補正高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)法により、PMNの原子分解能観察を行った。金属イオンだけでなく酸素イオンを含めた結晶構造像の撮影に成功した。Pb-O原子カラムとTi-O原子カラムを識別可能であった。得られた構造像より、原子カラム、特にPb-O原子カラムが不規則に変位し、単位格子が大きく変調を受けている様子が明らかになった。Mg、Nb原子のランダム結合に起因した不均一結晶場が、リラクサー固有の特異な原子変位について直視観察に成功した。また、極性ナノ領域、化学的秩序領域の解析を行い、HRTEM像の幾何学的位相解析による歪みマップから極性ナノ領域の視覚化と化学的秩序領域との空間的な関係性を明らかにした。
著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2011
前の記事 次の記事
feedback
Top