抄録
セチルトリメチルアンモニウムクロリド(CTAC)の集合体をテンプレートとして、水溶液から導電性ガラス基板上に二酸化マンガン薄膜を析出させた。薄膜はγ-MnO2相であり、CTACを用いた場合には層間隔約3nmのラメラ構造を有するものができた。
得られた薄膜について、硫酸ナトリウム水溶液中でのサイクリックボルタンメトリーによってその電気化学特性を評価したところ、ラメラ構造を有する二酸化マンガン薄膜を100℃程度の温度で熱処理した場合には、極めて高い電流応答を示すことがわかった。この薄膜は、レドックスキャパシタの活物質として有望であると考えられた。