抄録
LaSrTiFeO3-δペロブスカイト酸化物(LSTF)の酸素透過膜や固体酸化物形燃料電池(SOFC)への応用のために、LSTFペーストをスクリーン印刷し、薄膜として使用される場合が多い。ペーストはセラミックス粉末と高分子バインダーを有機溶媒中または水中に分散させて作製する。
欠陥の少ない薄膜を作製するためには、ペースト中のセラミックス粉末とバインダーと有機溶媒の相互作用をコントロールすることが重要である。これまで、テルピネオール、エチルセルロース(EC)、LSTFからなるペーストを作製しECの影響について検討してきた。今回、本研究では溶解度パラメータ(SP値)が異なる3種類の有機溶媒を用いペーストを作製し粘弾性、印刷特性を評価することにより、SP値の異なる有機溶媒がペーストの粘弾性、印刷特性に与える影響について検討した。