抄録
本研究室では骨形成を促進する材料として、シロキサン含有バテライト/ポリ乳酸複合体(Si-PVH)を開発し、エレクトロスピニング法により不織布状の膜に成形することに成功している。Si-PVHファイバーマットは材料中のSi-Vaterite (Si-V)含有量が増加するほど、SBF浸漬によるアパタイトコーティングも迅速に行うことが可能となるが、繊維および膜全体が脆弱になり強度が低下するという問題点がある。本実験においては、アパタイト生成能と最適強度を併せ持つファイバーマットの作製を目的として、様々なSi-V含有量のSi-PVHファイバーマットの強度を評価した。SBF浸漬1日においてSiV含有量30 wt%以上のファイバーマットからアパタイト形成が確認され、特にSiV含有量20及び30 wt%において最大強度を示すという結果が得られた。