抄録
チタニア(酸化チタン)単結晶は、エピタキシャル薄膜作製用基板として最も広範に用いられる単結晶の一つである。エピタキシャル薄膜成長のための基板材料には、成長させる薄膜と基板との結晶構造、格子定数のマッチングが重要であり、かつ原子レベルでの平坦な表面構造が求められる。チタニア基板は正方晶系薄膜の成長によく用いられるが、その格子定数マッチングを制御するこては困難であった。本研究では、イオン注入法により、単結晶表面にイオン注入による原子固溶を行うことにより格子定数を制御し、かつ原子レベルで平坦な表面を得ることを目的として、ルチル(110)表面にSnイオンをイオン注入することによる表面構造の変化を、RBS、AFM、RHEED、LEED、XPS等を用いて調べた。