抄録
近年、当研究室は塩化金酸と含硫黄有機ケイ素化合物の反応により調製したAuイオン含有溶液を、事前にFIBや超短パルスレーザー等を用いてパターン加工したSi基板表面に垂らし乾燥することで加工部に自己組織的にAuナノ粒子が成長することを報告した。加工の必要条件は、結晶性Siがアモルファス化することであり、加工ツールによらないことがこれまでに示唆されたが、なぜアモルファスなのかについては明らかになっていない。そこで本研究では外場誘起アモルファスSiのダングリングボンドがAuナノ粒子成長に深く関与していると考えスパッタ法により作製したアモルファスSi薄膜の酸化過程と、それに伴うAuナノ粒子の析出状態の変化を観察した。