抄録
熱の有効利用や省エネルギーに向けて、輻射や熱線などの赤外光の制御も重要であり、本研究では多元反応性スパッタリングにより赤外反射性に優れるAl添加ZnO膜を作成した。Znプラズマの発光状態やAlターゲットの電流-電圧曲線の観測により各ターゲット表面における酸化物-金属遷移領域を把握し、その遷移状態を制御してAl添加ZnO膜を成膜することで、自由電子の生成効率を高めることができた。その結果、少ないAl添加量で高いキャリア濃度が得られ、プラズマ波長の低減による近赤外領域の反射率向上だけでなく、散乱因子を抑えてホール移動度を向上できたことにより、赤外領域での吸収量を抑えて高い反射率=低い放射率が得られ、輻射による伝熱の抑制にも貢献できることを見出した。