抄録
BaBi1-xRuxO3の組成の化合物において、x=1,x=2/3の化合物Ba2BiRuO6,Ba3BiRu2O9について詳細な研究を行った。特にx=2/3の化合物Ba3BiRu2O9(BaBi1/3Ru2/3O3) は、磁化率測定に関して過去に報告があり、Ru間に強い反強磁性相互作用が働いていることが知られているおり、また170K付近に異常が見られているが、この異常に関しては詳しいことはわかっていない。そこで本研究において磁化測定に加え、比熱測定を行ったことにより、この異常が二次の相転移であることが明らかになった。この相転移の要因を明らかにするため、低温X線回折を行ったところ、格子系に対し異常が見られた。さらに比抵抗測定により、可変領域のホッピング伝導であるという結果が得られた。