抄録
現在、工業製品などで用いられている圧電素子の大部分には、Pb(Zr,Ti)O3(PZT)が用いられており、これらに含まれている鉛による環境汚染が懸念されている。そのため近年では、環境への負荷が少ない非鉛圧電セラミックスの研究が盛んに行われている。その中で我々は圧電ハイパワー応用に注目し、候補材料としてビスマス層状構造強誘電体(BLSF)を選んだ。 BLSF系セラミックスは、PZTなどのペロブスカイト系圧電材料と比較すると圧電歪み定数は小さいが、機械的品質係数Qmが非常に大きいため(>1000)、振動速度などの圧電ハイパワー特性が優れているのではないかと期待できる。そこで本研究では、BLSFの中でも比較的Qmが大きいBi4Ti3O12-SrBi4Ti4O15+MnCO3 0.2 wt%(BIT-SBTi + Mn 0.2 wt%)系混合ビスマス層状構造強誘電体に注目し,そのハイパワー圧電特性を調べた。