抄録
ZnOは通常の調製法では、安定な結晶面からなる六角柱状や六角板状のナノ構造体が得られる。ZnOの球状粒子の創製に関しての報告例は非常に少なく、わずかに報告されている球状ZnO粒子も、実際はナノ粒子やナノ板状結晶から構成された2次集合体である。我々はこれまでに、原料ナノ粒子を液相中に分散し、これに弱いレーザー光を照射することでサブマイクロメートル球状粒子を作製する手法を開発し、B4C粒子の反応合成やCu粒子の還元合成が可能であることを実証してきた。本発表ではこの手法をZnOに適用し、サブマイクロメートル球状ZnO粒子の合成を試みた結果および照射条件と生成粒子の関係について報告する。