抄録
活性炭は,有機物に対して高い吸着特性を示し,安価で大量生産が可能であるため,吸着材料として広く使用されている。また酸性官能基を導入することで金属イオン吸着特性を向上できるが,有機物吸着特性が低下する。そこで,イオン交換特性をもつチタン酸塩結晶を担持することで,上記の課題解決を期待した。本研究では,水溶液法とフラックス法の二種類の溶液法を組み合わせ,チタン酸塩結晶/活性炭複合体を比較的低温で作製することを目的とした。水溶液法で粒状のTiO2を活性炭表面に形成できた。さらに,フラックス法により,TiO2をチタン酸塩結晶に変化できた。TiO2を層状チタン酸塩結晶にすることで,金属イオン吸着特性を格段に向上できた。