抄録
(Mg1–xMnx)2B2O5の固溶体をx = 0.05, 0.15, 0.20, 0.30の組成で合成した。
結晶構造は,三斜晶系,空間群P-1で、2つあるMgサイトのMg原子の一部を均等にMnで置換するモデルで解析された.いずれのMn量xの固溶体においても,可視光領域では,414 nmのd–d遷移励起で,670 nmにピークを持つブロードな深赤色の発光スペクトルが観察された.発光強度は,x = 0.05のMn量で最大となった後,xの増加にともなって低下した.電荷移動遷移とみられる160 nmの真空紫外光励起でも,670 nmの発光が観察され,その強度は414 nmの可視光励起の場合に比べ10倍以上であった.(Mg0.95Mn0.05)2B2O5の多結晶体を角板状に加工後,シリコン受光素子の前に貼り付けて,中性子検出を試みた.その結果,熱中性子照射で,シリコン受光素子の電圧-電流特性に応答が観測され,中性子の検出が可能であることが示された.