抄録
Eu2+を添加したSrAl2O4結晶は、長残光・応力発光・光電導特性などの興味深い性質を示す。特に、その残光蛍光体は他に類を見ないほど優れ、広く用いられてきた。我々はこれまでSrAl2O4結晶をガラス中に析出・高分散させた透明かつユニークな物性を示す新物質の合成を行っている。その光学物性は活性中心Euイオンの状態に強く依存するため、本研究では熔融雰囲気中の酸素分圧(PO2)濃度を変えた試料作製を行い、Eu3+/ Eu2+含有率の変化による蛍光体ガラスコンポジットの光学物性への影響を調べた。