日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2012年年会講演予稿集
セッションID: 1P100
会議情報
ポリグルタミン酸を固定化した化学合成コラーゲンの水酸アパタイト形成能
*蔵本 晃匡宮崎 敏樹
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
 天然骨の構造に倣って作製した高分子‐水酸アパタイト(HAp)ハイブリッド材料は、骨と直接結合するほどの優れた生物学的親和性と、天然骨に近い機械的特性を併せ示すと期待される。有機高分子の中で、コラーゲンに類似したアミノ酸配列を有する化学合成コラーゲンは、病因物質の混入がないため安全性の高い生体材料として期待されているものの、化学合成コラーゲン単体では擬似体液(SBF)環境下においてHApの析出能力に乏しいという課題がある。本研究では、SBF中でHAp形成能を向上させるために、人工コラーゲン多孔体表面へのポリグルタミン酸(PGA)の固定化を試みた。PGAとカルシウムイオンを別々の溶液にて導入した場合には,PGA濃度HApが形成していることが分かった。一方,同一の溶液にPGAとカルシウムイオンを共存させて導入した場合には,カルシウムイオン濃度が高い場合にHApに加えカルサイト型の炭酸カルシウムの形成が認められた。
著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2012
前の記事 次の記事
feedback
Top