液体による固体表面の濡れ性の制御は、セラミック材料などに防曇、着雪着氷防止、潤滑性向上、セルフクリーニングなどの様々な機能を付与する上で重要である。これらの機能を更に向上させ、様々な部材に付与できるようにするためには、固体表面の構造や組成、並びに、それらの配列や分布が、液体の静的・動的濡れ性とどのように関係するのかを明らかにする必要がある。我々は、様々な方法で固体表面のナノレベルでの構造や組成の制御を行うとともに、固体表面の濡れ性に関する独自な評価方法を開発し、固体表面の構造や組成の特徴と、その面上での水滴の静的・動的濡れ性との関連性を解明することで、液滴の挙動を制御するための固体表面の設計指針を明らかにしてきた。本発表ではそれらについて報告する。