抄録
粉末冶金法において、金属粒子(純鉄粒子や純銅粒子など)へ合金成分(黒鉛粒子)を混合して、複合粒子が創出される。金属粉と黒鉛粉は比重差が大きく、単純に混合する方法では、比重分離し、複合体としての均一性が保てない。そのため、有機バインダや熱拡散結合によって両者を複合化し、分離を防止する方法がなされている。しかしながら、これらは炉内汚染やエネルギー効率悪化の原因となり、バインダや熱拡散を用いない金属-黒鉛複合粒子の製造法が求められている。本研究では、その複合化技術としてミリングプロセスを用いて、金属-黒鉛の複合粒子を創製し、その界面状態を評価した。