抄録
エアロゲルの力学的強度を改善するため、非反応性のメチル基により柔軟性や低い架橋密度を実現した有機-無機ハイブリッドエアロゲルがこれまでに研究されてきた。本研究においては3官能性ケイ素アルコキシドmethyltrimethoxysilane (MTMS) と2官能性アルコキシドdimethyldimethoxysilane (DMDMS) を前駆体、n-hexadecyltrimethylammonium chloride (CTAC) を相分離抑制のための界面活性剤として用い、酢酸と尿素を使った酸性/塩基性触媒による2段階ゾル-ゲル反応でエアロゲルを合成することに成功している。この出発組成を変化させることでエアロゲルの微細構造や結合を制御し、密度・力学特性の変化を調べた。