抄録
イモゴライトと酸化チタンを複合化し、新築家屋における建材や塗料から発生すると考えられる、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機物質の吸着能力に優れ、かつ効率的に分解できる光触媒材料の作製を目的とした。加えて、室内の湿度が光触媒活性に与える影響を調査した。ルチルとの複合体は、ルチルとイモゴライトの混合比が1 : 3 mass%の時に最も良い光触媒活性を示した。ルチルへのCu2+担持により可視光で光触媒活性を確認でき、イモゴライトと複合化することで優れた活性を示すことが分かった。一方、Cu2+無しの場合、低湿度で活性が良かったのに対して、Cu2+有りでは高湿度の方が良い活性を示した。これは界面電荷移動型に特有の効果だと考えられる。