抄録
ニオブ酸ストロンチウムバリウム(SBN)は高屈折率(約2.3)を有する電気光学材料である.SBNはc軸方向に分極する.著者らは,高磁場中成形法により,高度にc軸配向したSBN多結晶体を作製し,その特性向上について報告した.だが,その高密度化は未達成だった.結晶配向SBNの電気光学的応用のために,焼結による高緻密化は極めて重要である.高緻密化焼結を達成するためには,原料粉中の凝集体をできるだけ減らし,粒子を分散させることがポイントである.本研究では,粒子分散と凝集粒子の除去による結晶配向SBNの高密度化を目的とした.結晶配向度はLotgering法により評価し,密度はアルキメデス法により評価した.