抄録
我々は自然界における珪藻、海綿体のシリカミネライゼ-ションを手本にし、その化学的プロセスを模倣したシリカナノ構造体設計・合成法を確立した。その方法を端的に言うと、加熱された結晶性線状ポリエチレンイミン(LPEI)の水溶液を自然冷却させることにより、LPEIを自己組織化させ、その会合体をテンプレートとしたシリカの析出である。熱水溶液を自然冷却させる過程において、LPEIの自己組織化は濃度、溶媒、金属イオン、有機酸に強く影響され、その会合体形態が制御される。本研究では、LPEI熱水溶液に氷を添加する急速冷却によるLPEIの会合体誘導、及びその上でのシリカ析出を試みた。氷の添加量が増えるにつれて、得られたSNFの太さが10nm以下まで細くなり、SNFの微細構造(Siの結合状態、比表面積など)も変化することを確認した。また、このシリカナノファイバー(SNF)上にZn2+を挿入させた後、高温焼成によって大きさ1~5nmのZnOナノドットを担持するSNF複合体(ZnO@SNF)を得た。500℃で焼成したZnO@SNFは強いフォトルミネセンス特性を示した。