抄録
イオン交換性層状化合物の層はく離により得られる無機酸化物ナノシートは負に帯電しているコロイドとして得られるため、ウェットプロセスによる製膜が可能である。本研究では、製膜速度が速く、大型化、厚膜形成が容易な電気泳動堆積法による製膜を検討した。TBA+を含む水溶液系酸化ルテニウムナノシート(RuO2ns)コロイドからの電気泳動堆積を行い、泳動浴pHやヨウ素/エタノール溶液の添加よる電気泳動堆積挙動の違いを検討した。ヨウ素無添加の水系RuO2nsコロイドに電場を印加すると、TBA-RuO2層間化合物が堆積した。水電解による電極近傍でのpHの変化によりRuO2nsが正極上に再積層したと考えられる。ヨウ素/エタノール溶液を添加し電圧を印加すると、TBAを含まない層状H0.2RuO2・0.5H2O膜が得られた。