抄録
原因不明消化管出血に対するスクリーニング検査法として,すでにカプセル内視鏡検査の有効性は認められているが,これまで当科ではスクリーニング検査としての定性性向上のため,各々のカプセル内視鏡所見を出血部位としての確度に基づき分類することを試みてきた。今回,原因不明消化管出血精査目的に当科においてカプセル内視鏡検査を施行した55症例の分類結果を評価することにより,内視鏡所見分類の有効性を確認した。また小腸疾患検査において今後カプセル内視鏡はさらに重要な役割を果たし得ると考えられるが,他検査法との適切な組み合わせなども考慮した新たな診断指針,また治療方法の構築が重要である。今回の検討では,カプセル内視鏡検査と,他検査の結果比較などにより,小腸疾患検査においては,初期段階より,積極的にカプセル内視鏡を施行して,得られた結果に基づき,その後の方針を構築することが有用と考えられた。