消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
症例
6多発性早期胃癌の1例
牧野 哲也林 外史英菊地 誠川崎 英
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キーワード: 早期胃癌, 多発癌
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1993 年 42 巻 p. 209-212

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抄録

 症例は54歳男性。胃X線検査および胃内視鏡検査により,多発胃癌の診断にて胃切除術を施行した。多発胃癌は高齢者に多いとの報告があるが,本症例は高齢ではなかった。術前の胃X線検査および胃内視鏡検査にて,陥凹性病変(Ⅱc)が4ヵ所,隆起性病変(Ⅱa+Ⅱc)が1ヵ所に指摘されており,術後の切除標本の肉眼所見にて,もう1ヵ所陥凹性病変(Ⅱc)が発見された。それぞれの深達度は,mが3病巣,smが3病巣であった。多発胃癌は,過去の報告では2-4病巣が多く,6病巣はまれであるので報告する。

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© 1993 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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