消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
症例
両側視神経乳頭炎を合併した潰瘍性大腸炎の1例
山口 勉小山 洋岩下 悦郎小栗 彰彦下屋 正則松田 浩二笹木 淳司徳永 徹二福島 義隆岩井 淳浩川口 淳金沢 雅弘永尾 重昭田尻 久雄宮原 透丹羽 寛文
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1993 年 42 巻 p. 271-273

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抄録
 症例は59歳男性で,平成元年5月(56歳時)に下痢,血便が出現し,近医にて潰瘍性大腸炎(左側型)と診断された。以後当院にて経過観察していたが,平成2年10月(57歳時)に視力低下を訴え,当院眼科にて両側乳頭炎の診断を受け,入院加療を行った。今回われわれは,上記のように潰瘍性大腸炎の経過中に両側乳頭炎を合併した症例を経験した。文献的には,潰瘍性大腸炎の眼合併症の報告は大部分がブドウ膜炎であり,視神経乳頭炎の報告は極めて少なく,眼病変と大腸病変の活動性に関しては,一定の見解が得られていない。本症例の場合も,内視鏡的には慢性活動型で,症状の増悪はなく,視神経乳頭炎を発症した。
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© 1993 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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