日本歯周病学会会誌
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ヒト歯肉線維芽細胞のプロスタグランジンに対する応答に関する研究
プロスタグランジンE 2のDNA合成への作用機序について
新井 英雄
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1990 年 32 巻 2 号 p. 402-421

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抄録
ヒト正常歯肉由来線維芽細胞 (ATCC CRL 1292) を用いて, その機能に及ぼす13種のプロスタグランジンPG) の作用を広く調べた。本研究の実験条件では, PGA1およびPGD2は供試線維芽細胞の形態を変化させ, すべての被験PGは, 供試線維芽細胞の増殖, DNA合成, コラーゲン合成, および非コラーゲン蛋白合成を抑制する作用を有した。また, 多くの被験PGは, 細胞内サイクリックAMP (cAMP) レベルを上昇させる作用をも有した。そこで, 供試線維芽細胞のDNA合成抑制作用を調べる手がかりを, ホルモン作用の第2情報伝達物質の1つであるcAMPの代謝に求めて, PGE2による作用機序を調べた。
PGE2による細胞内cAMPレベルの上昇をcAMP分解酵素阻害剤で増強しても, PGE2による供試線維芽細胞のDNA合成抑制作用は強くならなかった。さらに, プロテインキナーゼ阻害剤でcAMP依存性蛋白リン酸化酵素 (Aキナーゼ) を阻害しても, PGE2による供試線維芽細胞のDNA合成抑制作用は弱くならなかった。このことから, PGE2による供試線維芽細胞のDNA合成抑制作用は, cAMP-Aキナーゼ系を介さないことが示唆された。
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