1991 年 33 巻 2 号 p. 416-426
日本人の糖尿病を有する成人型歯周炎患者の歯肉縁下プラークよりActinobacillus actinomycetemcomitans 38菌株を分離培養した。分離培養した菌株の生化学的性状および血清学的性状をATCC29523, Y4, NCTC9710を標準として検索した。
分離培養した菌の生化学的性状として8種類の糖をPY培地に添加し糖発酵パターンを検索した。血清学的性状検査として3種類の抗血清型特異血清と, オートクレープ処理して得られた抗原を用いて, オクタロニー法を応用した血清型分類を行い, Rap ID NH systemを用いた同定を行った。
D-Mannose, Levurose (D- (-) Fructose), Galactose, D (十) -Xyloseの4種の糖について発酵能を示し, Rap IDNHsystemによりCodeNumber“2102”を示した。血清型については, 全ての菌株がa型であった。以上のことから全ての菌株は同様の性状を有していることが明らかとなった℃