抄録
ヒト末梢血T細胞の活性化においてCD44分子が副刺激シグナル伝達分子として関与するかを検討した。抗-CD 44モノクローナル抗体 (mAb) を培養液中に遊離状態で存在させると, 抗-CD 3mAbによるT細胞増殖反応に影響を及ぼすことはなかった。しかし抗-CD 44 mAb, あるいはピアルロン酸 (HA) を固相化するか, T細胞を抗-CD44mAb処理後, 抗-イムノグロブリン抗体を反応させてCD 44分子を架橋すると, 抗本論文の要旨は, 第15回日本炎症学会 (1994年7月14日), 第101回日本歯科保存学会秋季学会 (1994年11月10日) において発表した。-CD 3 mAbによる増殖反応が増強された。また抗-CD 3 mAbと抗-CD 44 mAbの共刺激によって, T細胞のIL-2等のリンホカインメッセンジャーRNAの発現が早期に亢進し, さらIL-2の産生量が増加した。以上のことからCD44分子を介する細胞外基質との相互作用によってT細胞の細胞増殖機能が影響を受ける可能性が示唆された。