東海大学における物理学実験の改訂と,それにともなう学生の反応調査をもとに,この改訂の学生に与えた影響について調べた.特に,実験指導書の理解度,実験教育についての目的達成度および教育方法についての不満を中心に検討をくわえた.その結果,改訂が進むにつれ実験室に対する不満は減少し,実験テーマの改訂とともに教育方法もそれに適合したものへ変えて行くベきであることが明らかにされた.また,学生のレポート提出方法の相違により目的達成度は顕著にその違いが現われるが,指導書の理解度および目的の一つである「実験に対する自主性・積極性」については,顕著な相違は現われず,今後より高い教育効果を得るための方法を検討すべきであることが明らかになった.