研究室で作製した力学教材と熱力学教材を大阪教育大学・理科専攻の学生を対象とした物理学実験で活用した。力学教材はパチンコ玉の滑走台による力学的エネルギーの保存に関する実験器であり,熱力学教材は水柱やコンピュータセンサーを活用したボイル-シャルルの法則の実験器である。これらの教材は,幅の広い実験を行うことが可能であるという特質を持つ。活用した結果,物理を元々好きだった学生には,科学的探究心を育てるために意義ある教材である。しかし,物理への興味や関心の薄い学生に対しては,用い方に工夫しない限り,興味をわかせるような教材になっていないことが分かった。これを受けて用い方の工夫に対する考察を行った。