物理教育
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教員養成系学部大学生にみる小・中学校理科学習の実態と問題点
川村 康文多田 恭子
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2006 年 54 巻 2 号 p. 116-120

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抄録

平成17年度の大学1年生のうち現役生ないしは既卒後1年目に入学した学生の場合,小・中学校ともに平成4年度改訂の教育課程に基づいて学習してきている。そのうちで,将来教師を目指す教員養成系学部生は,小・中学校で習った理科の学習内容に対してどのようなイメージを描いているのであろうか。既報と同様に,好嫌度という尺度を用いて理科学習の実態を浮き彫りにすることを試みた。その結果,この調査対象者においては中学校理科の好嫌度は改善され,理科好きが増えていることがわかった。しかし依然として非理科系の女子では,中学校理科での物理離れが深刻であった。また既報で課題であった「光と音」や「科学技術の進歩と生活」では,改善が進み,理科好きを増やす方向で作用しているといえた。

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© 2006 日本物理教育学会
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