静脈学
Online ISSN : 2186-5523
Print ISSN : 0915-7395
ISSN-L : 0915-7395
原著
慢性下肢静脈不全に対する下肢下行性静脈造影の有用性
竹内 典之太田 敬石橋 宏之杉本 郁夫永田 昌久
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2002 年 13 巻 1 号 p. 49-54

詳細
抄録

慢性下肢静脈不全評価における下行性静脈造影(descending phlebography: DP)の有用性を検討した.慢性下肢静脈不全22例35肢を空気容積脈波法(air plethysmography: APG)とDPで評価した.APGでは幅10cmのカフを膝上部に装着し60mmHgの圧で圧迫したときの静脈血充満指数(venous filling index: VFI)により,DPでは造影剤の逆流先進部により,それぞれ逆流を評価した.慢性下肢静脈不全35肢のVFIは6.7±4.1ml/sec,圧迫により4.5±3.6ml/secと低値となった.圧迫により,VFIが正常化する肢は35肢中11肢,正常化しない肢は24肢であった.DPで深部静脈が下腿まで造影される肢は9肢であった.膝上部圧迫でVFIが正常化した肢では深部静脈に逆流を認める肢はなく,逆に深部静脈に逆流を認める肢では膝上部を圧迫してもVFIは正常化しなかった.APGではとらえきれない形態学的評価がDPでは可能であり,慢性下肢静脈不全評価に有用であった.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top