静脈学
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症例
外傷性腸骨静脈閉塞に対し大腿-大腿静脈バイパスを施行した1例
松崎 賢司瀧上 剛松浦 弘司
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 21 巻 4 号 p. 351-354

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抄録

骨盤外傷治療後に生じた左腸骨静脈閉塞に対して大腿-大腿静脈バイパス術(パルマ手術)を行い良好な結果を得たので報告する.症例は34歳,男性.工事現場の事故で,左骨盤骨折,S状結腸破裂となり近医にて手術を受けた.その後,左下肢のむくみが出現し,他院で検査したところ左腸骨静脈慢性閉塞と診断された.症状改善が得られず血行再建の手術目的で当科入院となった.下肢超音波で左大伏在静脈合流部位より1cm中枢で大腿静脈は閉塞していた.手術はパルマ手術を選択した.吻合直後より,静脈血栓予防用下腿ポンプを使用し急性期閉塞を予防しえた.疼痛や下肢腫脹症状は改善した.退院前の下肢静脈造影ではパルマグラフトは開存しているものの細かった.しかし,術後5カ月での造影で静脈グラフトは拡張し良好な静脈還流路となっていた.パルマグラフト自体は遠隔期に拡張・発達しうるものと考えられた.

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