静脈学
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総説
弾性ストッキングの現状とエビデンス:深部静脈血栓症・血栓症後遺症,静脈性潰瘍
孟 真
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 23 巻 3 号 p. 227-231

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抄録
●要  約:深部静脈血栓症,血栓症後遺症,静脈性潰瘍の治療において弾性ストッキングなど圧迫療法は必須の治療法であるが,比較的,圧迫療法に対して理解が深いと思われる日本静脈学会会員施設の調査でも7割程度の患者にしか使用されていない.これは社会保険上で認知されていないことも大きな要因であると思われる.過去の研究から,深部静脈血栓症血栓症の治療においてはとくに血栓症後遺症の予防に弾性ストッキングは有効である.また静脈性潰瘍の治療,再発予防にも圧迫方法の詳細には議論があるものの有効性が明らかとなっている.患者との十分な相談により圧迫療法のコンプライアンスを向上させることが治療効果を高めると考えられ,患者指導を主な業務とする弾性ストッキングコンダクターの役割は重要である.
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