2021 年 32 巻 3 号 p. 319-322
大伏在静脈弁不全154例168肢に対し細径ファイバー(ELVeS radial 2ring slim fiber,直径1.27 mm)を用いて血管内レーザー焼灼を行った.さらに側枝静脈瘤を16 G静脈留置針で穿刺し,内腔へファイバーを挿入し出力5 Wで焼灼した.術後1カ月目に焼灼部位を観察したところ61%の症例で明らかな硬結が認められた.術後6カ月目に再評価したところ,6割の患者で硬結は消失し,エコー上の径は術後1カ月目と比べて44%に縮小していた.瘤焼灼に伴う皮膚熱傷や神経損傷,創感染,血栓性静脈炎などの有害事象は認められず,整容性に優れた治療が可能であった.