抄録
1968年9月, インターン闘争の最中, 卒業し, 直ちに医師国家試験を受け, 12月に外科へ入局. その後39年間を順天堂大学で過ごした. この39年間の足跡を振り返ってみた.
外科入局後は手術と同時に内視鏡の開発, 改良等にも取り組み, 新しい診断技術の発見をも行うことができた. 外科教室に勤務しているかたわら, 医療保険の仕事も兼務となり医療保険指導医として保険全般にわたる仕事も行うことができた.
また, 2001年には高齢者医療センター設立と同時に, 新しい発想のもと総合診療科構想が立ち上げられた. これに伴ない, 外科から総合診療科へ転出. 総合診療科ではプライマリーケア, 救急, 研修医の初期研修はもちろんのこと, 外科, 内科を問わず全科の診療にたずさわることを使命とし, 数多くの疾病に出合うことが得られた. まさに内視鏡による視る, 医療保険を覧る, 総合診にて診るという『ミル的』の39年間であった.