抄録
ICT技術の発展に伴い、人材育成の重要性が高まり、個別最適な学習体制が必要である。本研究の目的は、場所に捉われないICT人材育成を草の根的に広げた、オンラインも活用した学習体制の実現である。本取り組みでは、継続的な学習環境提供の有用性を確認する。情報技術分野の専門家育成環境や制度・体制整備を参考とし、コミュニティにおける学習体制構築と実践により、個別最適化を視野に入れたICT人材育成を検討した。加えて、継続的なICT学習コンテンツ提供をし、実際のICT技術を使った体験学習の効果と既存の学習コンテンツ発信・共有における課題発見を試みた。また、オフライン技術学習の場における学習体制構築の知見を活かし、技術コンテンツ共有と人材連携の実践も試みた。以上の実践から、技術コミュニティへの参加ハードルを下げ、幅広い世代に対する学習機会の広域展開の可能性を見つけ、若者世代への学習体制の最適化と新たな学習体制の実践を進めた。将来的には、地域主体で事例創出として紹介する場のような、個別最適化されたICT人材育成の機会創出に繋がり得ると考える。本研究の理想は、人材育成をICT技術とコミュニティ連携による効果的なコンテンツ提供・分析により、個別最適化学習へ寄与することを目指す。
