抄録
近年日本でも、ナイトタイムエコノミー(以下、NTE)の推進が注目されている。従来は観光庁による、観光コンテンツ開発の推進が施策として主であった。現在は各自治体も独自に推進のための事業や計画を実施している。中でも、政令指定都市のPark-PFIを実施する都市公園はNTEの場としてのポテンシャルがある。そこで本研究では、NTE推進の事業・計画がある政令指定都市に立地し、Park-PFIを実施する神戸市東遊園地、横浜市山下公園を調査対象とした。Park-PFIを通じた政令指定都市のNTE推進に必要な諸条件を、周辺環境や利用、実態の整理から明らかにした。その結果、以下のことが明らかになった。まず両対象地とも周辺建築物の1階部分の用途は、従来のNTEらしさの目立つものではなかった。市の担当課、Park-PFI事業者、周辺エリアマネジメント組織によって夜間の安全安心を確保しようとしている。さらに、それらの主体者は、都市公園での夜間イベント実施から周辺の飲食店に参加者を流しエリアから観光地としての集客力を持つ都市公園に回遊させるという形で、都市公園をNTEに関与させようとしている。以上のことから、都市公園の夜間の課題である利用者の安全安心は、周辺の事業者等と連携しながらの実現可能性があると言える。都市公園がNTEに関与する場合、今後ますますその関係主体が増えると考えられるが、その場合は主体者間で利益を分け合い連携する必要があると考えられる。