実践政策学
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愛知県豊田市における河川関連施策と地域活動の継続性の関係
近自然河川工法の導入と水辺愛護会の展開に着目して
網倉 朔太郎福島 秀哉
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2020 年 6 巻 1 号 p. 57-68

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抄録
近年、我が国ではインフラの老朽化と維持管理コストの増大が課題となっており、官民連携による維持管理の必要性が指摘されている。河川をはじめとする水辺環境の日常的管理については、すでに市民主体の水辺環境維持活動は多数見られるものの、活動の継続に関する課題が指摘されている。本研究では、愛知県豊田市の「水辺愛護会」に着目し、1993年の制度創設以来複数の団体により市内各所で継続的な水辺の環境維持管理活動が行われてきた背景について、近自然工法の導入や矢作川研究所の設置など矢作川に関する環境運動の影響を受けた豊田市の河川関連施策、工業都市として急激な人口流入を経験するなかで充実してきた豊田市のコミュニティ施策の関係から整理した。また、水辺愛護会会長へのアンケート調査を実施し、愛護会ごとの設立経緯や現在の活動実態を把握・整理した。さらに各水辺愛護会の会員数変化、活動地点周辺の人口密度から、活動の継続性の傾向が都市部と村落部で異なっており、都市部では「テーマ型組織」村落部では「地縁型組織」としての性質が活動の継続性により強く作用している可能性を示した。
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