実践政策学
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賑わう都市を創造するフランスの都市政策
なぜフランスの都市計画は機能するのか
ヴァンソン藤井 由実金山 洋一本田 豊村尾 俊道
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2021 年 7 巻 1 号 p. 139-154

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抄録
本研究の目的は、フランスの自治体行政が、その都市政策、中でも交通・商業・住宅政策を包括した都市計画マスタープランを、どのように整合性を持たせて具体的に策定・実行しているのかを考察し、明らかにすることである。まず、第一章でフランスの賑わう地方都市の現況を俯瞰し、第二章で都市計画の歴史的動向(1967年~2017年)を概観し、「広域都市計画 PLUi」と呼ばれる都市計画マスタープランの展開と方法論を整理する。第三章では賑わいのある地方都市の創造を可能にしてきた商業調整制度、法整備と様々な規制法・税制を示す。またシャッター通りの問題を抱える自治体が主導し実施している、近年(2020年まで)の商業活性化政策の動向も整理する。一方中心市街地の商業が栄え人の賑わいをもたらすには、近距離に消費者の人口が存在する必要がある。そこで第四章では住宅政策を示すと共に、自治体主導の都市開発における土地整備開発機構とマスターアーバニストの役割を示す。この二者により、デザイン的にも優れ、地域ごとに調和と統制の取れた整合性のある都市開発が可能となる仕組みを明らかにする。 第五章では、「なぜフランスの都市計画は機能するのか」についてまとめ考察する。 本研究では日本社会への貢献を期して、都市計画策定から事業実現に至るまでのプロセスにおいて、どのように議会や行政が関わっているのかその姿も具体的に示す。
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