実践政策学
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新型コロナウイルス感染症流行期における化粧依頼法の外出行動促進効果
松村 暢彦一宮 涼花
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2021 年 7 巻 1 号 p. 63-70

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抄録
これまでの化粧行動の社会心理学の研究から、化粧行動は積極的な対人行動や自己充足度、心の健康をもたらすことが示されている。新型コロナウイルス感染症流行期においては感染予防をはかりつつ、まちなかの人々の活動を活性化させることが経済活性化の側面でも生活満足度の向上の側面でも求められている。そこで女子大学生を対象に化粧行動の促進による外出行動の効果検証を行った。毎日化粧をし、ふだんよりも濃い目に化粧をしてもらうよう依頼した群と何も依頼しない制御群を設けて、依頼前後の化粧態度、化粧の効果、外出行動をアンケート調査より把握し、比較した。その結果、化粧依頼法は、外出日数、一人での外出回数を増加させる有意な効果があることが明らかになった。また、共分散構造分析の結果、化粧をすることによって感情的効果を向上させることができ、それが生活の充足感につながることが確認された。また、化粧をすることが、感情的効果の向上を経由して、外出回数を増やす傾向があり、それがさらに生活の充足感に正の影響があることが明らかになった。したがって、新型コロナウイルス禍でも、化粧行動を促進することが化粧をした本人の生活充足感を増すだけでなく、外出行動の増加による経済活性化を期待できることが示唆された。
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