抄録
新型コロナウィルス対策のため外出の抑制や飲食店等の営業自粛が続けられる一方で、対策を徹底しない店舗や個人を攻撃する「自粛警察」などが社会問題となっているが、こうした態度を誘発する要因に関しては実証的知見が不足している。そこで本研究では、土木学会・土木計画学研究委員会が実施した「新型コロナウイルスに関する行動・意識調査」のデータセットを使用し、新型コロナウイルスのリスクを人々がどのように捉えているか確認するとともに、「自粛政策賛成度」「外出時個人対策実施度」「自粛警察的態度」の心理尺度を構成し、これに影響を与える要因を重回帰分析を用いて探索的に分析した。分析の結果、居住地域の客観的な流行状況と無関係にリスクイメージが醸成されている可能性や、メディアの情報及び専門家等の意見が各種態度に有意な影響を及ぼすことが示唆された。