実践政策学
Online ISSN : 2189-1125
Print ISSN : 2189-2946
日本のCOVID-19感染拡大期における移民・難民女性のスティグマと支援
あるFaith-Based Organizationの取り組みの質的調査研究
福嶋 美佐子
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 9 巻 1 号 p. 123-133

詳細
抄録
世界的な新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミックにおいて、社会的に脆弱な立場の人ほど、既存のセーフティネットから疎外されたと言われている。この間、ドメスティック・バイオレンス(DV)等の被害者である移民・難民の女性は、どのようなスティグマを負ったのか。また、Faith-Based Organization(FBO)は、彼女らにどのような力になれたのか。キリスト教系団体をケーススタディとして状況を分析した結果、日本社会において性的搾取やDVに起因する社会的スティグマを受けてきた移民・難民の女性は、帰国困難、サポートネットワークの断絶、行政の枠組みからの疎外で、より複雑かつ克服が困難な状況に陥ったと思われる。ケースのFBOは、安定した財政を背景に、自らの女性としての痛みの経験に基づく共感と強い使命感により、パンデミック以前と同様のサポートを継続させることで、スティグマを負う女性の尊厳の回復に寄与していた。
著者関連情報
© 2023 実践政策学エディトリアルボード
前の記事
feedback
Top