霊長類研究 Supplement
第21回日本霊長類学会大会
セッションID: P-16
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ポスター発表
チンパンジーのニアレスト・ネイバーの発達的変化
性皮腫脹との同調
*近藤 麻実松沢 哲郎
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抄録
子どもがともに時間を過ごす個体は、その子どもの発達に伴って変化していく。つまり、子どもの最も近くにいる個体(nearest neighbor; 以下NN)の変化は、子どもの社会的発達変化を知るひとつの指標になりうる。本報告では、子どものNNの変化を、その母親チンパンジーの性皮腫脹周期とあわせて分析し、子どもチンパンジーの社会的発達変化を明らかにしようと試みた。京都大学霊長類研究所で群れで暮らしている子どもとその母親に焦点をあて、毎週1回30分間の観察をおこなった。2003年4月∼2005年3月までの2年間に計130回である。観察方法にはフォーカル・アニマル法を用い、子どもと母親のそれぞれのNNを1分ごとに記録した。また、母親の性皮の腫脹度合いを「腫脹なし」と「腫脹あり」と「最大腫脹」の3段階にわけた。その結果、性皮の腫脹度合いが大きくなるにつれて、その子どものNNが母親である割合が増加する傾向があった。母親の性皮が腫脹する期間は、母親が次のパートナーを探す期間であるため、子どもは母親の近くに寄って、自分に興味を向かせようとするのかもしれない。
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© 2005 日本霊長類学会
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