抄録
文部科学省ナショナルバイオリソースプロジェクトの一環である「大型類人猿情報ネットワーク(GAIN)」は、前身である「チンパンジー研究利用に関するフィージビリティースタディ」の成果を引き継ぎ、大型類人猿飼育施設と研究者とのネットワークを作成し、研究サンプルや情報といったリソースの流れを双方向に作り出すことを目的としている。本集会では、GAINの現状、GAINを利用した研究の現状、協力研究施設における研究の現状、飼育施設の現状をそれぞれ報告する。まず、GAINの理念とシステム、これまでの活動の概況を示す。特にシステムの変遷と現状、情報整備について報告する。次に、これまでのGAIN利用研究者から、GAINを利用しておこなわれた研究概要を報告してもらう。GAINを利用することでおこなうことができた研究の説明を中心に、今後実行可能になると考えられる研究内容などについても話題提供してもらう予定となっている。また、直接GAINからのサンプル分与を受けてはいないが、GAINと協力関係にある研究施設においておこなわれた大型類人猿研究についてもその概要を報告してもらう。最後に、これまでリソース配布や情報提供などで協力があった飼育施設から、現状報告や、GAIN、研究者への要望、意見などの話題提供を予定している。こうしたGAIN、研究者、飼育施設の三者からの報告をふまえて、大型類人猿研究の現状と将来展望、GAINの研究支援システムや情報整備の問題点などについて検討したい。