霊長類研究 Supplement
第23回日本霊長類学会大会
会議情報
自由集会
調査実施国への研究成果還元の方法について考える
*五百部 裕
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 4

詳細
抄録
現在の霊長類学は、野外での社会生態学的・行動学的研究にとどまらず、化石資料の採集や骨格標本の収集、さらにはDNA抽出のためのサンプルの収集など、さまざまな分野において、海外での調査抜きでは成立しないと言っても過言ではない。そしてこれらの調査は、野生霊長類の分布の特徴から、必然的に教育や研究環境がいまだ十分に整えられていない、発展途上国で行われることが圧倒的に多い。この場合、こうした調査をもとにして得られた研究成果を調査実施国に還元してゆくことは、 研究者の大きな責任の一つであろう。しかしながら、どのような形で研究成果を還元するかは、それぞれの調査地や調査実施国の事情、さらには研究の形態などによって、さまざまな方法が考えられる。そこでこの自由集会では、まず最初に、長年、アフリカのギニア共和国で野生チンパンジーの野外調査を行ってきた杉山幸丸会員に、昨年より同国で始めた活動について紹介していただく。具体的には、杉山会員が、昨年11~12月にギニアの三つの大学で生態学に関する講義を行ったという活動である。その上で、杉山会員の話題提供を中心として、調査実施国に対する研究成果還元の方法について議論したいと考えている。先方との手続きから始まって進行に関する具体的なノウ・ハウを聞けば、誰にでもできそうだと思ってもらえるに違いない。現地に後継者を探すメリットもあるだろう。
著者関連情報
© 2007 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top