霊長類研究 Supplement
第24回日本霊長類学会大会
セッションID: B-09
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口頭発表
野生ムーアモンキーの樹上性、地上性の検討
*岡本 暁子
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抄録
本研究は、インドネシア、スラウェシ島南西部のカレンタ自然保護区に生息するムーアモンキー(Macaca maurus)の樹上性、地上性の程度について報告する。地上性、樹上性に関する基礎的データは、生態学的にも形態学的にも重要な意味がある。特にマカク属は長期調査に基づいた生態的基礎データが蓄積されつつあり、種間比較研究が期待できる。ムーアモンキーはマカク属の一種であり、その生態的条件等から比較研究における重要な位置にあるが、生息地の減少と分断により生息個体数が少なくなっており、生態的基礎データの報告が急がれる。本研究の対象は、Bグループと呼ばれる群れである。分析には、1996年4月から5月に収集されたデータが使用された。群れの構成は、オトナオス4頭、オトナメス11頭、ワカモノオス6頭、ワカモノメス4頭、コドモオス5頭、コドモメス5頭の計35頭であった。データは5分間隔のスキャンサンプリングで収集された。5分の間に発見された個体の名前、アクティビティ、位置(地上にいるか樹上にいるか)、近接個体および群れの広がりが記録された。大人オスが樹上にいる割合は平均して22%であった。そのうち、データ収集時のαオスおよびそれ以前のαオスの2頭はそれぞれ14%、18%という低い値であった。また、大人メスが樹上にいる割合は平均で33%、ワカモノオスは平均で26%、ワカモノメスは平均で29%であった。これらの値は、マカク属のサルの中でムーアモンキーが地上性の強い種であることを示唆している。
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© 2008 日本霊長類学会
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