霊長類研究 Supplement
第24回日本霊長類学会大会
セッションID: B-10
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口頭発表
タイに生息する半野生状態のベニガオザル群の社会と生態
*丸橋 珠樹
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抄録
ベニガオザルは、新生児の毛色が白い、ペニスの形態が非常に特異的である、シングルマウンターで射精後pair sitが長時間継続する、などの種特異的な行動が多様に見られる種である。また、ベニガオザルの社会はegalitarian societyであると論じられているが、野生状態での詳細な研究は少ない状況である。本報告では、森林内での個体追跡に基づく行動や生態の概要を報告する。Khao Krapuk Khao Taomo non-hunting Area, Pechaburiにおいて、2007年12月5日から2008年2月10日までの乾季に調査を実施した。本地域個体群は、禁猟・森林保護区に生息しているが、隣接する道や寺で餌づいている状態の4群で構成されている。保護区の中央には断崖で囲まれた岩山があり、その周辺の森林が保護区となっている。調査地には、ベニガオザル以外の霊長類は生息していない。4群のうち1群を集中調査対象群として人づけを行い、雄と雌の個体追跡を行った。他の3群については、主調査群との群れ間関係と群れ構成(個体識別)を主に調査した。2008年1月の主調査群の構成は、雄20頭、雌11頭、4歳から1歳のこども20頭、赤ん坊3頭、合計54頭であった。他の3群のサイズは、58頭、38頭、29頭であり、それぞれ赤ん坊が8、3、2頭であった。地域個体群の性比は、4群全体で雄48頭雌40頭であった。群れ間の出会いから群れ間には優劣関係が存在し、すべての組み合わせでの観察が得られたわけではないが、直線的順位関係を想定することができた。その他、遊動域、採食生態、性行動などについても概要を報告する。
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© 2008 日本霊長類学会
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